「子ども食堂」食のQ&A 開設の趣旨

食にかかわる専門家を支える「NPO法人食生態学実践フォーラム」が
「子ども食堂」食のQ&A を開設しました!

全国各地で、多くの人々が、それぞれの目的や願いをもって「子ども食堂」等を開設し、活動をすすめています。今まで、私たちは現場から寄せられる悩みや課題解決についての質問を受け、個別に対応してきました。その量が多くなり、多様になり、栄養・衛生など健康面についての深刻な課題も増加しています。

一方、そうした中で、改善の方向や方法に共通する点も多いことから、関係者で“「子ども食堂」等をめぐる悩みや課題解決、これからの方向や方法の検討”を共有し、それぞれの「子ども食堂」等の目的に向かって、前に進むよう「食からの専門支援」をしたいと話し合ってきました。

そこで、私たちNPO法人食生態学実践フォーラムは、「子ども食堂」食のQ&A を開設しました。

それぞれの立場から活用していただき、一人でも多くの子どもたちや関係者が「健康で人間らしい食生活を営むことができるように、そうしたことが実現できる環境とのよりよい共生の実現」につながることを願います!

 

相談ではなくQ&Aの関係を

「相談に回答する」関係でなく「Q&Aのやり取りをしながら、課題提出者と専門家が一緒に、より現実的でより有効な解決法探しをする」すすめ方です。
食に関する質問や課題の内容は、それぞれの「子ども食堂」で食事をする子どもたちの心身の状態や食事への思い、「子ども食堂」の設置者側の目的やめざすゴール、設備・道具・人材・経費等、関連する生活環境や食環境等が複雑に絡み合っていますので、現実に活用できる効果的な解決法は1つではなく、かつ極めて難題です。
だから、実際に実施できる解決法や答えは、その「子ども食堂」の当事者(設置者だけでなく、ボランティアや子どもたちや関係者を含めて)しか出せないと考えます。
だから、私たちはQ&Aのやり取りを介して、それぞれの「子ども食堂」の目的や状況に合わせて実行できる効果的な「答え探し」のサポートをしたいのです。
もちろん緊急性の高い問題や特殊な場合は、でるだけ緊急に対応しなければなりません。

メニューや調理法だけでなく、「食」の循環全体の視野を

今、現実に困っている具体的な問題の解決法を探し、すぐ改善できるようにすることを優先しますが、検討にあたり、将来に向うゴールは「人々の健康・生活の質」と「環境の質」のよりよい「共生」にあります。
しかも持続可能な共生をめざします。
「食」の循環とは、食育基本法等で強調されている「人間と食物と地域・環境のかかわり」の循環、すなわち食物の生産・加工・流通・販売・調理(料理づくりや食事づくり)、食べる、栄養・健康、生きる力の形成、次の諸活動・諸行動への循環です。
この循環は、フードシステムと食情報交流システムの両側面を持ち、双方向に影響しあいながら多様な循環が作り出しています。
これらが、人間のライフサイクル・循環と絡み合って、より多様なダイナミックな循環を形成している、と捉えられます。
答え探しは、これらの総体としての地域における「食」の循環がうまく回っていく方向にあるかを確認しつつ、少しでも貢献できる方向を期待しつつ、すすめたいと思います。

1食1食は、子どもや人々にとって、「食の自立力形成」「食からの生活力形成」に深く影響する食育の場であり、浸透性の高い教材とする視点を

食事で何をどのように食べるかは、食べた人の生理的状態(栄養・健康状態)に直接影響するとともに、食嗜好、食物観・食事観や食知識等食物選択要因の形成に影響し、かつ次の食欲や食行動の方向や内容に影響を及ぼします。
同時に、提供される食情報等と絡まって、食を営む力の形成に深くかかわります。
このことは生きる力・生活力形成から見れば「食からの生活力形成」そのことにつながります。
成長期の子どもたちの場合は、成人に比べてこれらが、量的にも質的にも大きく影響します。
さまざまな理由や厳しい条件下であっても、あるからこそ「子ども食堂」の1食に、「食の自立力形成」の視点が重要と考えられます。

科学的根拠、とりわけ食生態学の研究と実践の成果・人材・社会資源をフル活用するグループ力で

NPO食生態実践フォーラムは1983年、その前身となる母体「食生態学実践グループ」として社会的な活動を始めてから30年余り、着実な活動を重ねてきました。「1人残らずすべての人が人間らしい食を営むことができるように、そうしたことが実現できる社会づくり」をめざして、関連する専門分野で、それぞれの研究や実践活動を重ねてきた専門家集団です。
「子ども食堂」食のQ&A 開設にあたって、次のような工夫で、会員パワーを発揮したいと考えています。

提出された質問や課題に、専門を異にする会員がチームを組んで担当する

例えば、メニュー開発や調理技術に熟した会員と食品衛生に強い会員の組み合わせ。学校給食等集団給食経験者と食品流通の仕組みに強い会員の組み合わせ。これらに看護師が組み合わさるとか、市場・流通に強い会員が組み合わさる。生活支援や地域包括支援で地域との連携をすすめている会員等との組み合わせなどです。

全国各地で、さまざまなテーマの食育セミナーや研修で開発してきた、食育プログラムや教材を活用する

例えば、「食事づくりシステム」「食育プログラム」「食環境づくり計画」等のプログラムと、それらとともに開発してきた「主食・主菜・副菜料理成分表」「実物大料理カード」「『3・1・2弁当箱法』を基礎にした食事づくりカード」「からだ・心・くらし・地域にぴったり合った食事づくりのための食環境マップ」等を活用し、「子ども食堂」開設者やボランティアスタッフ、子どもたちも一緒に、「〇〇子ども食堂」の食事づくりマニュアル作成や、そのための研修資料作成にも活用できるとよいと考えています。

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