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2017-06-08

カワセミの住む川

我が家は板橋区内の石神井川沿いにあります。
 
街中の、清流とはほど遠いコンクリートに固められた都会の川ですが、一昔前よりは浄水の整備が進みどぶ川感は少なくなりました。
しかし急な雨が降ると排水溝の水が一気に流入し濁った水が川に流れ込みます。
 
こんな川に最近「カワセミ」が住み着いています。
ここ1、2か月ほど大きな望遠レンズがついたカメラを持つ人を川沿いによく見かけるようになり、「何かいるのですか?」と声をかけたら「カワセミですよ」と答えてくれました。
しかし、川沿いの道を歩くたびに川をのぞき込んでみましたがなかなかカワセミには、出会うことができませんでした。

しかし半月ほど前、川にカメラを向けている人に声をかけると、「ほら、そこ・そこ!」と教えていただき、川の中の指さす方をのぞくと、ちょうどカワセミが飛び立つところでした。
初めて目にしたカワセミは鮮やかなブルーが美しいとても華やかな鳥でした。
 
その後、橋を二カ所ほど上流に遡った場所で巣立ったばかりというカワセミが2羽、川の中に点在する石の上に並んで止まっているところを見ることができました。
 
また、たまたま孫と共に川沿いを歩いている時にもカメラを構えた人に教えられ一緒にカワセミを眺めることができ、小学校一年生の彼はその後自分の家族と一緒にいる時にカワセミを見つけ得意げに家族に教えてくれたとの話を聞きました。
 
その他、川沿いではたくさんの野鳥を見ることができます。
鴨は一年中川に住み着いており、空に飛び立つ鴨、降りてくる鴨を見ることもできます。
またハト、カラス、スズメも水場があるためとてもたくさん見かけます。その他ヒヨドリ、ムクドリ、セキレイも1年を通して見ることができます。
また冬には遙か東京湾から飛んでくるのかユリカモメが川をのぼってくることがあり、春先にはメジロが梅の花をつついているのをしばしば見かけます。
 
2年ほど前には近くの普段はほとんど人も通らない橋の上に、数十人の望遠カメラを手にした人が群がっているのを見てびっくりしましたが、そのときはカラムクドリという珍しい鳥が飛来していたようです(このときはカラムクドリには出会えませんでした)。
 
夏はユスリカが大量発生したり、最近の気象変動で豪雨の時は川が氾濫するのではと不安になったりと川沿いに住む心配もたくさんありますが、四季を通じて野鳥の声を聞く事ができる川沿いの暮らしは心を癒してくれるものとなっています。

原田のり子(フォーラム理事)