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2013-08-01

通勤の朝に見かけたこと

暑いある朝、最寄り駅のホームで見かけた20代前半に見える学生風の今時の男の子の光景が何だかとても心に焼きつき、通勤の電車タイムを楽しくもろもろ想像させてくれたので、それをご紹介します。

今年の夏は猛暑が続き、熱中症予防を呼びかけるニュースやポスターなどもあちらこちらで見かけ、駅やホーム、電車の中でもペットボトルやマイ水筒を持っている人がほとんどです。

しかし、その男の子は、飲み物だけではなく、おにぎりをほおばって食べていました。
電車の中でコンビニの袋からコンビニのおにぎりやパンを食べていたり、ファストフードを食べている学生は見かけます。
しかし、その男の子は、ホームにある階段を囲んだ壁の前にしゃがみ、見るからに手作りのラップに包まれたおにぎりを食べていました。
しかも水筒のお茶と一緒に。
次の急行が来るまでの時間、最低でも2個のおにぎりが斜めがけの今風のカバンの中から出てきて、ラップをはがしながらしっかり食べていました。
(ちなみにずーと見ていたわけではなく、おそらく同じ車両に乗るのか、待っている場所が近かったので、よく見えました)

食べ終わると立ち上がり、何事もなかったかのように電車を待つ列に合流しました。

あのおにぎりは、自分で作ったのかな?
それとも、朝食を食べずにぎりぎりまで寝ていた息子にお母さんが握って渡してくれたのかな、と思いながら、いや、海苔もなにもまいていなかったから(結局よく見ていた私(^_^;))、自分で作ったのかな?
お母さんが作ってくれたおにぎりだとしたら、ちゃんと受け取って食べているんだな、今風な男なのに、などと想像しました。

いずれにしても、一番朝食欠食率が高い20代男性が、駅のホームであってもちゃんと座って(いや、しゃがんで(?!))、そして、お母さんが作ってくれたおにぎりであっても、自分で作ったおにぎりであっても、大きいおにぎりを2つ、飲み物とともに食べていた姿に何だか嬉しくなりました。

きっと午前中は何とか持つかな……、なんて思いながら電車に乗りました。

吉岡有紀子(フォーラム理事、相模女子大学)