ブータン旅行記
先日、ブータンに行ってきました。
日本からは、直行便がなく、バンコク、ムンバイを通って機中約12時間かかりました。
ブータンは『幸せの国』というイメージが強く、現地の方も外国人から必ず「幸せですか?」と聞かれるとのことでした。
「本当は、幸せ半分くらいだけど、幸せですよって答えている」とのこと、ブータンの人は他人を気遣い、とても優しい人が多かったです。
確かにインフラ整備が追い付かず、停電は日常茶飯事、ホテルはエレベーターもなく、シャワーからは水しか出ずでした。
町を歩けば、飼い主のいない犬が多くたむろしており、村に行けば牛が自由に歩き回っており、店先ではハエがぶんぶん飛んでいて、殺生を嫌う国だから仕方がないのかなと思う日々でした。
しかし、自然はとても雄大で、「日本で一番高い山は富士山で3000メートル級」という話をすると、「今いるところが3000メートルの海抜で、向こうの山は5000メートルで、あっちは6000メートル、ブータンでは山っていわないよ」と言われてしまいました。
私も朝早く起きてバードウォッチングに参加しましたが、10種類以上の鳥をまじかで見ることができました。
(ブータンの人はとても目の良い人が多く、裸眼で遠くの木に止まっている鳥をみつけてくれます)
花も日本であまり見られなくなったカンナやダリアをはじめ、グラジオラス、ひまわり、アジサイ、けしの花、シャクナゲ、ボタンと日本の春から夏の花々が一同に咲いているという感じでした。
仏教国であるブータンは、お寺が日本のデイサービスのようで、お年寄りが朝早くからお弁当をもってたくさん集まってきています。
みなさん、思い思いにお祈りをしたり(ストレッチのようなお祈りの仕方)、一度回すと一度経典を読んだことになるマニ車を回したり、おしゃべりを楽しんだりしています。平均年齢が65歳前後とのこと、とてもお年寄りを大切にしてくれます。
(私も階段を上るとき、学生さんが手を引いてくれました)
食事はお米が中心、ほんの少しのおかずを取り、手でご飯を丸めながら一緒に食べています。
チーズで煮た辛い青唐辛子が一番好きなおかずと、一緒にご飯を食べた学生さんが言っていました。
韃靼そばも、焼きそばのようにして食べさせてくれました。
今、ブータンではマツタケの最盛期、地元の人はあまりマツタケが好きではないとのこと、喜んで食べているのは日本人だけかもしれません。
ブータンで今食べられている大根や人参、白菜等の野菜は、ほとんどが日本のJICAの方たちの農業支援による成果とのこと、段々畑の多い土地で、効率よく作物を作るところは日本と同じだなとつくづく思いました。
高増雅子(フォーラム理事・日本女子大学)