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2013-01-07

発想の転換

秋田へ「新幹線こまち」で4時間の通勤になれたとはいっても、古稀を迎えた今、やはり疲れを感じるのが正直なところです。

本日1月5日も最終列車で帰ってきました。
もちろん大塚駅で乗り換える都電の最終22時46分には間に合わず、高田馬場駅からタクシーに乗り、24時30に帰宅しする時のことでした。

私は、19時10分に人混みを感じることもない雪深い秋田駅を出発して、若者で賑わう温かな高田馬場駅に24時15分に降り立ちました。
タクシーに乗り、家路につく安堵感からか、運転手さんとの会話が弾みました。

「お客さん、秋田からですか。4時間ねー。まあ飛行機に比べると、列車はいいですよねー。前後の待ち時間とかが無く。とにかく、4時間飛行機に乗ると思えば、楽なもんですよね」
と運転手さんに矢継ぎ早に話されると、
「いや!!大変ですよ」とは言えなくなってしまった私です。

この発想は何ということでしょうか。
飛行機だと1時間半で早い。
確かに飛行場までの前後の時間を考えると、都合4時間はかかるかな?

これは、誰しもが考えることです。
発想の面白さは「4時間飛行機に乗ったと思えば・・・列車の4時間は楽なものですよね」という、思いもつかない発想にあります。
飛行機に乗れば1時間半なのにではなく、4時間飛行機に乗ることはたいそう大変なことだ!! 狭い箱から出られない!! 閉塞感がある空間だそうです。
ちなみに4時間タイムは、運転手さんにとっては、家族と1週間に1度は出かけるカラオケタイムだそうで、あっという間に過ぎる時間だそうです。

人間の脳は、このような会話に、いとも簡単に「化かされ、癒され」もするものです。
飛行機の4時間よりも列車の4時間は楽なものですよ!! に戸惑いながら、その意味を身体と心に問い、楽な通勤時間?に変える発想の転換を試みようと思います。

そういえば、通勤当初は、銀河鉄道に乗った気分で楽しんでもいたかな!!
珍しい国への旅心地の初心に帰ることも、私にとっては発想の転換かもしれません。

発想を変えること。人間ならではの楽しみ方です。
運転手さんに感謝しつつ、今年もよい年にいたしましょう。

尾岸恵三子(フォーラム理事、日本赤十字秋田看護大学)