2013-03-22
ペルーの魚事情
3月初旬、はじめてペルーを訪れた。
JAICAF 『世界漁業・養殖業白書2010年』(平成23年)によれば、
ペルーは中国に続いて世界第2位の漁獲高を誇っている。
魚種別では、ペルーカタクチイワシ(アンチョベータ)が
740万トンで世界第一位の漁獲高である。
しかし、この多くが輸出に回され、魚粉として中国や日本に輸出されている。
このため、ペルーカタクチイワシが世界経済に与える影響は大きく、
1970年代のエルニーニョによる漁獲量減少の際には
世界的なタンパク質供給量に影響を与えるほどだったそうだ。
ペルーカタクチイワシは、1kg30円ほどで、売られているというが、
ほとんど町のスーパーには並んでいない。
スーパーの鮮魚売り場では、
すしネタになるような魚マグロ、カツオ、イカ、タコ、カレイ、エビ、アサリなど、
馴染みの魚介類がずらりと並んでいた。
ペルーの魚料理にはセビーチェという名物料理がある。
白身の魚、エビ、貝などをピリ辛のマリネにしたもので、
さっぱりしていてとてもおいしい魚料理である。
また、魚介類と米とを一緒に炒めてオーブンで焼いたリゾットのような料理や
トマト風味の魚介スープもあり、とても食べやすい魚料理がいろいろとあった。
高増雅子(フォーラム理事・日本女子大学)