我が家にとって身近な菜園 ~保育園での野菜づくり~
我が子が通う埼玉県内の市立保育園では園庭の一部を畑として活用し、今夏沢山の野菜が収穫されました。
保育園の中でも主に先生方と、我が子の属する年長組20名の子ども達が関わりました。
野菜づくりの経験豊かな先生の御指導のもと、昨秋は何と保冷バッグでミニ大根づくりを経験済みの子ども達。
先ずは春先に何の野菜をつくるか相談し、育て方なども本で調べ、トマト・ミニトマト・キュウリ・ナスを作ることに決めました。
4月下旬には苗を買いに保育園から1.5km先の苗店まで子ども達全員徒歩で行きました。
そして先生方が畑の土を軟らかく耕して下さったところに、子ども達がそれぞれ担当となった野菜の苗を、自分の手でポットから外し、植えつけを終えました。
それから水やりや肥料など、子ども達と先生方とで連休もお世話を続けた結果…トマトは緑から赤へ色づき、キュウリは青々と生長し、ナスも艶良く実っていきました。
子どもは収穫が待ち遠しいのと教えたいのとで、親は迎え時によく畑まで連れて行かされました。
6月には収穫数がひと目で分かるよう、先生が模造紙に記録表を作成して下さり、子ども達がトマトは赤色、キュウリは緑色、ナスは紫色のシールを張っていきました。
目立つ場所に掲示して下さいましたので、保護者は送迎時に、収穫量が日に日に増えていくのが良くわかりました。
「目標200個!」と書いてあり、最初はまさかそこまで?と思っていましたが、特にトマトの採れ方が昨年に比べても本当に素晴らしく、限られた広さの畑にも関わらず、200個を越え、302個も採れました。
担任の先生に「凄いですね」と伝えると、
「トマトよりもキュウリが200本採れることを期待していたんですよ」との返答。
野菜づくりに限らず、日常から子どもの可能性を引き出すことに熱心な先生の想いを感じていたので、その挑戦することを忘れない姿勢に素敵な魅力を感じました。
収穫された野菜は給食やおやつの時間にサラダや味噌汁として、保育園児全員で味わっていました。
共働きの我が家では中々土と触れ合う機会が作りにくいので、保育園の野菜づくりにはとても感謝しています。
というのも、我が子はトマトの担当だったのですが、今年のある時期から、苦手であまり食べなかったトマトを少しずつ食べるようになり、「好きだもん、美味しい」と言うまでになりました。
食料生産から流通、調理、食事までを体験できた食育の力を肌で感じました。
貴重な保育園生活は残すところあと半年ですが、先生方にご指導いただきながらまわりの親子仲間と共に子ども達の成長を見守っていきたいと思います。
(掲載にご協力下さいました先生方、関係者の皆様にお礼申し上げます)
佐藤亜希子(フォーラム運営委員、社会福祉法人健友会)