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2015-02-03

みんなとテラスでお茶を楽しむ地域交流活動

地域交流センター(以下、センター)は、施設入居高齢者と地域の方々との交流を目的として、特別養護老人ホームに付設が義務づけられている。
当法人のセンターは10種の活動を展開しており、参加者の年間延べ人数は7,000余である。
活動と参加者の関係は、演芸などの利用者さんの観賞(活動)しやすいように地域の方は支援する、毎週土曜日に食事提供をしている“なごみ”は職員が運営し利用者さんも地域の方も活用する、生物多様性農法で米を栽培している“田んぼ活動”は地域の方が主な担い手で利用者さんや職員はイベントに参加する等である。

このように活動が活発になって、施設にかかわる人ばかりでなく、通りかがりの方も、加わってセンターの前庭(花が美しい)のテラスで談笑する姿が増えた。
それを観察(調査)した結果、施設内にある給茶機のお茶が利用されていることが明らかになった。

そこで、お茶(給茶機からは温冷の緑茶と水がある)とお茶の時間に色合いや楽しみを加えたい、また、地域交流活動としては、テラスに集う方々が気軽に参加していだける活動はないか、模索してきた。
「福祉農園」活動に学びながら、花も実もある活動として、ハーブ(広範囲にとらえて)を育てて、見るだけではなく飲み物や食べ物、生活グッズなどに活用する、ハーブ園芸クラブ「クラブカモミール」を、昨年4月に立ち上げた。
活動は、ラベンダーはポプリなど小物を作って販売、ミント類はなごみのデザートの添えに、マリーゴールドは、晩秋のハロインの頃のころドライフラワーにしてリースづくり……などである。

肝心なカモミールは、発芽はしたが土壌が合わなかったのか育成に失敗した。
また、ハーブティとして提供するには衛生面などクリアーすべき課題もあり、まだ道半ばである。
今年はリベンジとなるが、それに合わせて、皆さんの理解と協力をえて“蓬”を栽培することになった。
蓬栽培には、畑ではよく育たない、繁茂して他の栽培野菜に悪影響する等の声もあったが、私の思いをクラブのメンバーブに理解を(土手に蓬を取りにいく協力も)してもらい、とりあえず一畝、試験栽培をすることになった。

蓬餅は、雛まつりの菱餅に思いが馳せる様に、春の和菓子として馴染み深い。
今は買えば、季節を問わず食べることが出来るが、手作りの蓬餅は格別である。
かつて、草餅を作って配食サービスの利用者にふるまい大変喜ばれた。
しかし、道端、田んぼの畔、小川の土手などは犬のフン害でダメ、山で採ったが、下草刈りがされていないので、笹の間にあってとても摘みにくかった、と蓬摘みの困難さを理由に活動は途絶えており、それを復活したと思っている。

私の期待どおり、桜花爛漫の前庭を眺めながら、テラスでお茶と蓬餅を楽しむ活動が出来るか、見守っていただきたい。

針谷順子(フォーラム副理事長・社会福祉法人健友会)